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小さなステップを

・・・・・造形リトミック研究所ブログ・・・・・

このブログでは、造形リトミック教室での日々のふとした出来事や気づきを記述しています。知的障害や発達障害をもつひとりひとりの生徒さんの学びと成長の姿を共有し、親御さんと共に療育についてゆったり楽しく考えていきたいと思います。
※ここでは親御さんの了承をいただいた記述をお伝えしています※

おはようございます。造形リトミック・所沢教室講師の榎戸です。

こうちゃんは5歳の生徒さんです。1歳11ヶ月で入会、それから3年半が過ぎました。

はじめ、小さな手はクレヨンを持つこともできませんでした。小さな手が大きなクレヨンを握り、講師の大きな手に介助されながら、リズムに乗って線描を繰り返してきました。長い長い期間でした。

やがて、リズムに合わせて体中を動かして表現するようになり、次にパソコンのタッチ画面の上で指を動かせるようになりました。そして、「スーイ」や「ギザギザ」の発声が現れ始めました。

ただ線を描くだけではなく、この発声を伴うことで、こうちゃんが課題を体得し始めたことをこちらも実感し、お母様と一緒に見守り続けてきました。

数ヶ月前からは一人でクレヨンを持ち、たて・よこ・まるなどが描けるようになりました。現在は、曲線をトレースすることに挑戦中です。

この先、小さな手が大きな手に成長するにつれ、握るクレヨンが鉛筆に変わり、線描から書字へと展開していくことでしょう。

大きな目標を「まだ出来ない」と考えるのではなく、その目標に向かう小さなステップを設定しましょう。生徒さん一人ひとりの少し先に視点を置いて、一つ一つの課題に楽しく取り組んでいきたいと思います。

http://www.zoukei-rythmique.jp