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回り道

・・・・・造形リトミック研究所ブログ・・・・・

このブログでは、造形リトミック教室での日々のふとした出来事や気づきを記述しています。知的障害や発達障害をもつひとりひとりの生徒さんの学びと成長の姿を共有し、親御さんと共に療育についてゆったり楽しく考えていきたいと思います。
※ここでは親御さんの了承をいただいた記述をお伝えしています※

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
造形リトミック・津田沼教室講師の青木です。

造形リトミックの教室の生徒さん方は、年齢もざまざま、タイプもさまざま、興味や関心も学習の段階も、その折おりの状況もさまざまです。今年も、ひとりひとり、そのときそのときの生徒さんに適切に呼応して、よりいっそう授業をクリエイティブに創り上げていきたいと思います。

その日Tくんは教室に来るなり、いつもと様子が違いました。
私が「椅子に座りましょう」と言えば、「座らない」。
「牛を描きましょう。」と言えば、「描かない」。
「先生が歌うから聞いてね」と言えば、「聞かない」。
椅子は倒すし、机に上がったTくんを下ろそうとすると、私を叩きだします。

・・・私は、さっと切り替えました、「パソコンをつけるから、何が出てくるかよく見ててね」。Tくんは、食い入るように画面を見つめます。私が「パソコンを見る前に、ごあいさつをします」と言ったら、きちんと挨拶ができました。動画で造形リトミックを見た後で、Tくんがパネル上に描くように促すと、少々乱暴でしたができました。

次に、ひらがなの単語をあいうえお順に全部Tくんが読みます・・・まだ気持ちが落ち着かない様子。今度は、カタカナの単語を順にさいごまで読みます・・・少し、落ち着いてきたようです。

カタカナの単語を読み終えたら即座に長文のプリントを出します。Tくんが読みます。2,3行Tくんが読んだら、その後を私が読みます。

読み終えたら、私が文の内容を実演します。たとえば「封筒の中に手紙を入れました」と読んだら、それをやって見せるのです。私が「何を入れましたか?」と尋ねて、少しおいて答も私が言います。入れるものを変えて、問いかけに返事が返って来るのを待ちます。その頃には、落ち着いて私の話を聞けるようになっています。

最後にきちんとご挨拶して、Tくんは帰りました。

来週は、どんなTくんでしょう。たとえ少し回り道をしながらも、着実に成長されることでしょう。今日の回り道が次への成長へとつながるような授業を、講師として創り上げていきたいと思います。

http://www.zoukei-rythmique.jp