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「電車がおくれた」

・・・・・造形リトミック研究所ブログ・・・・・

このブログでは、造形リトミック教室での日々のふとした出来事や気づきを記述しています。知的障害や発達障害をもつひとりひとりの生徒さんの学びと成長の姿を共有し、親御さんと共に療育についてゆったり楽しく考えていきたいと思います。
※ここでは親御さんの了承をいただいた記述をお伝えしています※

おはようございます。造形リトミック・越谷教室講師の西です。

Nくんは作業所で仕事をしてから、電車に乗って夕方教室に通ってきています。仕事が終わり、決まった時間に作業所を出て、決まった電車に乗ってくるので、教室に着くのもいつも時間通りです。

ところが先月のある日、いつもの時間が過ぎてもNくんはやってきません。何度か教室のドアを開けて、Nくんの姿を捜しても見えません。心配になり、お家に電話をしようかと考えているところに、勢いよくドアが開き、Nくんが入ってきました。

「Nくん、どうしたの?」
「電車がおくれた」
「どこの駅で?」
「牛田の駅」

必要な言葉がテンポよく出て、スムーズに会話が成り立ちました。教室に着くまでのNくんは、電車がいつも通りに来なかったことを伝えたくてしかたがなかったのでしょう。ドアが開いたとたんに、言葉が口を衝いて出てきました。

日頃の基本会話の学習が、「遅れはいけない!」「伝えなくちゃ」という気持ちと相俟って、こんなスムーズな会話が成立したのですね。

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