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一語一語の繰り返し

・・・・造形リトミック研究所ブログ・・・・・

このブログでは、造形リトミック教室での日々のふとした出来事や気づきを記述しています。知的障害や発達障害をもつひとりひとりの生徒さんの学びと成長の姿を共有し、親御さんと共に療育についてゆったり楽しく考えていきたいと思います。
※ここでは親御さんの了承をいただいた記述をお伝えしています※

おはようございます。造形リトミック・国立教室講師の富澤です。

「一語日記」、夏休みの初めに所長室ブログで紹介されましたね。これは、文ではなく一つの言葉で日記を書くというものです。

授業の中でも、生徒さんと「一語日記」に取り組んでいます。授業の終わりに、その日の絵や工作、プリントなどを一つ一つ見直しながら、今日の授業の「一語」を探します。

たとえば、「いちご」。
「アイスクリーム、描いたね」「イチゴ味」「ピンク色」「つめたい!」「おいしい!」と言葉を添えながら、講師が大きく「あいす」と文字で書きます。

その様子を見ていた生徒さんは自分からクレヨンに手を伸ばし、講師と一緒になぞります。文字からアイスそのものをイメージできるように、小さくイラストも添えておきます。こうすることで、「○○を描いたんだ!!」という記憶がより定着します。

「○○したね」「○○がんばったね」「○○楽しかったね」など、授業を振り返るお話をしていくと、生徒さんから「これだ!」という反応があります。表情がパーッと明るくなったり、指を指したり、拍手をしたり、大きくうなずいたり・・・などが見られたものが、まさしく今日の授業の「一語」です。

「一語」の中に、見る・知る・できる、の楽しい経験や達成感、自分を評価する気持ちなどが込められています。一語一語を繰り返し、積み上げていくことが、療育ですね。

http://www.zoukei-rythmique.jp