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床じゅう、線路

・・・・・造形リトミック研究所ブログ・・・・・

このブログでは、造形リトミック教室での日々のふとした出来事や気づきを記述しています。
ひとりひとりの生徒さんの学びと成長の姿を共有し、親御さんと共に療育についてゆったり楽しく考えていきたいと思います。
※ここでは親御さんの了承をいただいた記述をお伝えしています※

おはようございます。造形リトミック・国立教室講師の神原です。

Tくんは、元気な小3の男の子です。「4角」を描くときに雑になってしまうので、テーマの「鉄道」で練習できそうだと思いました。「電車をカッコよく描こうよ!」と言って。

何回も4角の練習をしていくと、Tくんのくせがわかってきました。垂直に縦線を描くときに曲がってしまうので、4角がゆがんでしまうのです。

そこで準備したのは、平行の2本の線の間にまっすぐ垂直な線を描くためのプリントワーク・・・それだけのための味気ないものなので、「Tくん、やってくれるかな・・・」と思っていたら、「あっ!先生、線路だね!!」と目を輝かせるTくん。

「えっ!?あっ!!そうそう!これはね、線路。工作の電車用だよ!」 立体紙工作の電車を載せると、偶然にもぴったりサイズ!

自分の電車を走らせる線路を長くしたいTくんは、苦手な定規も使ってたくさん平行、垂直の線を引く練習ができました。

何枚も練習した紙をつなげて、床じゅうが線路に。

Tくんのひとことで、同じ課題が苦手なトレーニングからワクワクするものへと変わったのです。Tくんとの授業では、こういうことがよく起こるのです。生き生きとした時間がはじまる、そんなTくんの思いつきにいつも助けられています。

http://www.zoukei-rythmique.jp